住まいは家族が毎日生活をする空間です。
家族が愛着を持って大切にできる住まいは永持ちします。
過剰な機能・性能を求めず、将来住み継ぐ家族にとって普遍的な快適性を維持してゆくためにも、地域で古くから親しまれている良質な自然素材を使って、職人たちの確かな技術と経験を十分発揮してもらい、腕利きのデザイン力と設計力で家族の夢と未来をカタチに致します。
日本の住まいは、地域の気候風土に深くかかわりながら、長い時間の流れの中でつくられてきた生活文化の"かたち"です。歴史や経験から知恵を絞り、その地域の相応しい材料で職人達が技術を揮いました。そこには、職人達の熱い思いや、建主に対する優しさが込められた住まいが造られてきました。現代では、気密・断熱・耐震などの性能重視の住まいが主流となっています。そこには、郷土の歴史や文化は後回しにされている気がします。必要な性能を有した地域に相応しい住まいを造りたいと考えます。
「木は切り倒した場所から緯度1度分、110キロ離れると強度が落ちる」という説もあるようです。産地から建築地が近い方が運搬エネルギーを抑えられます。栃木の山には、良質な杉や檜が出番を待っています。土台や柱、梁・桁・床・建具等に活かします。建具は全てオリジナルです。その他宇都宮の大谷石、那須町の芦野石、烏山和紙、粟野町特産の麻から作る野州麻紙、葛生町の石灰と鹿沼土をブレンドした内装塗壁材(悠久楽土)。益子焼は手洗いボウルに設えます。栃木県には素晴しい自然素材が揃っています。地域の素材を活用する事で地域経済の発展にも貢献いたします。
大きな工場で大きなエネルギーを使って大量生産する建材品は、均一性に富み、施工の省力化が図れ、安価で流通しています。その結果近年の住宅では、大工はもちろん、左官屋、建具屋といった技術者を必要としていません。古くから伝わる日本の伝統技術を奪い去ろうとしています。地道に下積みを重ね技術を習得した職人達の仕事がなくなるのです。それぞれの分野で腕を磨いてきた職人達に思う存分その腕前を発揮してもらって、出来る家が日本の住まいだと思います。
いくら素晴しいコンセプトや素材・技術があっても、快適な住まいは出来ません。愛をもって暮らし読み解き、勇気をもって決断と提案のできる設計力が不可欠です。発想力と想像力を以って客観的な視野に立ち、暮らしの機能性・価値観を見極めながら繊細に且つおおらかに空間を構成します。造り手からみた合理性・構造的裏付けを総合的にデザインし設計すること。そして何よりお客様とのコミュニケーションと信頼関係が最も重要だと考えます。